糖尿病の検査について方法や費用などを紹介

糖尿病
糖尿病の検査について方法や費用などを紹介

糖尿病ってどんな病気?

そもそも糖尿病とはどんな病気か、ご存知でしょうか?
糖尿病とはその名のとおり、尿中に糖分が含まれるほど、血液中に糖分が増えてしまう病気のことを言います。つまり血糖値が高くなるのです。インスリンというホルモンは、血糖値を一定に保つ働きがありますが、十分に働かなくなってしまい、この病気にかかってしまいます。

血糖値が上がると糖分によって血管が傷つけられ、心臓病、腎不全などにかかりやすくなります。糖尿病自体というよりは合併症が起こりやすくなってしまうため、「糖尿病が怖い」と言われているのです。しかし血糖値が著しく高い場合はそれだけで昏睡などを起こすこともあります。

糖尿病かもしれない?自己診断をしてみよう

糖尿病にかかると、普段の生活の中で身体に変化が現れます。その変化が起きているか調べることで、自分は糖尿病の可能性があるかどうかを調べることができるのです。病院で本格的な検査を受ける前に、自己診断をしてみましょう。

●糖尿病(高血糖)の症状
・トイレに行く回数が増える
血液中の糖分が増えると、それを薄めるために血液中の水分も増えます。それにより尿の量が増えるのです。

・のどが渇きやすい
尿の量が増えると体はその分の水を摂取しようとします。そのためのどが渇きやすくなります。

・体重が減る
高血糖で糖分が血液に流れたままでいるのは、その糖分をエネルギーに変えられないからです。不足分は筋肉や脂肪からエネルギーを補います。よって体重が減ってしまいます。

・疲れやすい
水分とともにカリウムなどの体にあるイオンが放出されます。そうすると体のホルモンバランスなどに影響が出て、倦怠感を伴うようになります。

注意点として、これらの症状はかなり血糖値が高くないと出ない症状です。できればこれらの症状が出る前に、血糖値が高いかどうかを知っておく必要があります。そのためには、定期的な健康診断で血糖値などを測定し、早期発見を心がけましょう。

また献血に行くと、検査サービスでグリコアルブミン検査という糖尿病検査を実施してくれます。その検査が、診断を受けるきっかけになることもあります。

糖尿病の検査方法は?

糖尿病は、病院での検査と市販のものを使った薬局での検査があります。
薬局での検査方法は、市販のキットを購入し、自分で血液を採取します。血液の採取は針で指先を少し刺すだけでできます。それを店頭まで持っていくと、その場で糖尿病の簡易検査を受けられるというものです。ただし簡易検査なので詳しい検査はできません。

病院での糖尿病の検査方法は、大きく分けて採決による血液検査と尿検査の2つがあります。

血液検査

空腹時の血糖値と過去1~2ヶ月分の血糖値のあらまし(HbA1c)を調べます。基準値を超えると糖尿病の疑いがあります。

・空腹時血糖値
基準値:126mg/dL以上
食事を取る前の空腹時は、食事による血糖値の上昇が関与することのない、本来の血糖値を知ることができる時間です。そこで、10時間以上絶食後の早朝空腹時の血糖値を調べます。

・HbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)
基準値:6.5%以上
赤血球の中にあるヘモグロビンは、血液中で糖と結びつきます。その糖と結びついたヘモグロビンが、全体のどれくらいの割合を占めるかを調べるのがこの検査です。糖と結びついたヘモグロビンが多いほど、糖自体も多いことを示します。

※75グラム経口ブドウ糖負荷試験
基準値:検査の2時間後に200mg/dL以上
空腹時の血液検査を行った後で75gのブドウ糖が入ったソーダ水を飲み、一定時間経過後に再度採血を行います。ソーダ水を飲む前と、飲んだ後の血糖値を調べます。この方法は糖尿病の疑いがあり、さらに詳しく調べる際に使います。

尿検査

食事前と食後2時間の尿を調べます。一般的に血糖値が160〜180mg/dLくらいあると、尿の中に糖が出てきます。ちなみに尿検査は薬局で売られているキットでもできます。自分で調べてみることも可能です。

糖尿病検査にかかる費用はいくら?

薬局で市販されているキットは数千円で購入できます。
また、企業や自治体で行う健康診断の中に血液検査も含まれており、そこでも検査ができます。
病院での検査は、保険が適用されます。血液検査だけでは1000円前後のところが多いですが、健康診断のオプションとしてしか血液検査を受けられないところもあるようです。その場合、健康診断で8000円程度必要になります。血液検査のみで受け付けてくれるかどうかは、各病院に問い合わせが必要です。

糖尿病は一度かかると治らない病気とも言われます。一生血糖値のコントロールをしながら生活していかなければなりません。血糖値のコントロールには規則正しい食生活をし、さまざまな栄養素を摂取することが必要です。今まで仕事や好き嫌いで偏った食生活をしていた人は、栄養素の摂取は大変かもしれません。しかし、現在日本では10人に1人の割合で、糖尿病の疑いがある患者がいるそうです。糖尿病になるまで放置するのではなく、定期的に健康診断を受けて、自分の健康状態を知ることから始めましょう。