生活習慣病と喫煙の関係について解説

生活習慣病
生活習慣病と喫煙の関係について解説

生活習慣病とは

生活習慣病とは、不規則な食事や高カロリーの食事、運動不足、喫煙、飲酒、ストレスなど毎日の生活習慣が原因で発症するさまざまな症状や病気のことです。
例えば、がん、脳卒中、糖尿病、脂質異常症、高血圧、心臓病などは生活習慣病と呼ばれますが、必ずしも一つの生活習慣が原因ではなく、いくつかの習慣が原因となる場合もあります。生活習慣病はほとんど自覚症状がないために症状が進行してから気づくことが多く、「サイレントキラー」とも言われています。

喫煙による生活習慣病

では、喫煙を原因とする生活習慣病には、どのようなものがあるのでしょうか。
肺がんや動脈硬化、脳卒中、高血圧、心筋梗塞、糖尿病、高血圧、慢性気管支炎などが該当します。そこで、喫煙がどうしてこのような疾患を発症させるのかについて、以下に説明します。

(1)がん
たばこのタールには、数十種類の発がん性物質が含まれており、肺がんだけではなく、全身のがんの発症の確立も高いと言われています。厚生労働省の推計では、がん死亡の原因がたばこと考えられているのは男性が約40%、女性が5%となっています。

(2)動脈硬化・脳卒中・心筋梗塞・高血圧・認知症
たばこのニコチンには、強力な血管収縮作用があり、それによって血圧が上昇、血流は低下します。また、煙に含まれる一酸化炭素は酸素の200~250倍もヘモグロビンと結合しやすく、全身の組織が酸素欠乏状態となり、血液粘度が増大してドロドロ血ができ、血管がつまりやすくなります。加えて、煙には活性酸素を発生させる物質が多く含まれ、活性酸素が血管の細胞を傷つけて、傷口にLDL(悪玉)コレステロールが入ると、これを酸化して厚いコレステロールの層をつくり血管を狭め、動脈硬化、高血圧を促進して、心筋梗塞や脳卒中などを起こします。
脳卒中にならないまでも、喫煙によって脳の血流が滞ると、認知症の発症率が増加すると言われています。喫煙者本人だけでなく、家族に喫煙者がいる受動喫煙者の認知症になる人は、家族に喫煙者がいない人に比べると約30%も多いとされています。

(3)糖尿病
インスリンは血糖値をコントロールしていますが、インスリンを助けて血糖値を下げる働きしているアディポネクチンという善玉ホルモンは喫煙によって減少することが知られています。
アディポネクチンは喫煙後6~12時間低いままになるため、高血糖となり、糖尿病にかかりやすくなります。

(4) COPD(慢性閉塞性肺疾患)
たばこの煙には約4,000種類の化学物質が含まれていて、吸い続けると気道や気管支が炎症を起こし、慢性気管支炎や肺気腫を発症し、日常生活でも呼吸困難となります。これらの病気を総称してCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と言いますが、COPD患者の90%は喫煙者とされています。

(5)脂質異常症
喫煙は血中のHDL(善玉)コレステロールを減らし、LDLコレステロールと中性脂肪(トリグリセライド)の原料となる遊離脂肪酸を増やすので、脂質代謝の面からも危険因子となります。LDLコレステロールが高い状態、中性脂肪(トリグリセライド)が過剰な状態、HDL コレステロールが少ない状態を合わせて脂質異常症と呼んでいます。

(6)そのほか
ニコチンによる刺激作用や血流不足、血中一酸化炭素濃度の増加で、胃腸の機能低下が起こり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍が発症しやすくなります。

生活習慣病を改善するには?

このようにさまざまな生活習慣病が、喫煙によって引き起こされます。生活習慣病は放っておくと、症状はさらにひどくなっていきます。その進行を止め、改善していくには、影響の大きい喫煙の習慣を止めるのが最善策です。すぐにやめられない場合は、喫煙本数が多いほど血糖値や血中のコレステロールが増加するので、喫煙本数を減らすことをおすすめします。

また、生活習慣病には喫煙以外にも、食事や運動不足なども大きく関わっています。塩分の摂り過ぎや不規則な食事時間、偏った食事は血圧や血糖値、脂質を上げるため、注意が必要です。この塩分を減らすためには、料理に香辛料やレモン汁、酢を活用するとよいとされています。とくに、味付けとして活用できるだけでなく、酢に含まれている酢酸が食後の急激な血糖値の上昇を抑えて血圧や中性脂肪を下げる効果が期待できることから、酢を生活に取り入れることが生活習慣病の改善におすすめとされています。

この酢を生かした食品に、中国の漢方で昔から注目されていた酢卵(すたまご)があります。酢に卵を入れて殻も溶かしたもので、卵の成分が酢との組み合わせで吸収がよくなり、体の新陳代謝が促されることから、高血圧や糖尿病に効果があるとされています。
この酢卵をもとに開発されたものに、「卵酢」という商品があります。烏骨鶏の卵を殻まで使用した、カルシウムやアミノ酸、ミネラルなどの栄養もたっぷり含まれた健康食品です。東洋医学でも薬効が認められている烏骨鶏の卵と血圧や血糖値などに効果が高いと言われる酢の組み合わせが、バランスのよい食事がなかなか取れないと心配されている場合の栄養補給に、また生活習慣病の改善にぴったりです。