血糖値を下げるには?方法や気を付けたいことを紹介

血糖値
血糖値を下げるには?方法や気を付けたいことを紹介

糖尿病とは?

糖尿病とは、インスリンの分泌が少なくなるなどの理由から、血液中のブドウ糖値が高い状態になる病気です。健康な人は、空腹時の血糖値が80~110mg/dlの範囲内におさまります。110mgを超えていると、インスリンが正常に働いていない状態といえます。
糖尿病になると血糖値の高い状態が続き、以下のような自覚症状が出ます。

・尿の回数が多くなり、尿量も増える
・のどが渇く
・疲れやすくなる
・体重が減る

軽度な糖尿病で、これらの自覚症状がない場合もあります。しかし症状が出ないままだと、徐々に悪くなっていき、なかなかご自身では気がつかない可能性もあるので注意が必要です。

糖尿病の合併症に注意!

糖尿病になって血糖値が高くなると、血液がドロドロになるといわれています。その後、血管がつまりやすくなり、血管に傷がつきやすくなるなどの問題が生じます。さらに神経もダメージを受けるとされています。
手足のしびれや麻痺が生じる神経障害や、目のかすみなどが生じる網膜症、腎臓の働きが悪くなり血圧上昇やむくみなどの症状が出る腎症などは糖尿病の三大合併症といわれ、血糖値が高いために細小血管に生じたダメージが原因で生じるといわれています。
糖尿病になると、ほかにも脳卒中や心筋梗塞など、さまざまな合併症が起こる心配があります。糖尿病は合併症により健康に大きな問題が生じやすくなる病気といえます。

血糖値が上がる原因

インスリンは膵臓のβ細胞で作られ、血液中の糖を筋肉などに取り込む働きをするホルモンです。食事のあと、糖は血液で運ばれて肝臓に届けられます。通常、血液中の糖が過剰になった場合は、インスリンによって糖が血液から筋肉などに取り込まれます。そのため、血糖値が極端に上がることがなく、糖は運動などに必要なエネルギーとして消費されます。ところが、食べすぎやバランスの悪い食生活などで日常的にエネルギーを摂りすぎていると、インスリンの働きが悪くなり、血糖値が高くなります。

また、ごはんなどの固体の食べ物を食べたあとと比べて、糖質の多く含まれている甘い飲み物を飲んだあとでは糖の吸収が早いため、血糖値が急激に上昇します。通常はその血糖値を下げるために、インスリンが大量に分泌されて血糖値が下がるのですが、インスリンの働きが弱い場合には血糖値をすぐに下げることが難しくなります。
日常生活が問題でインスリンの働きが悪くなっていることも、同じく血糖値の低下を妨げます。

糖尿病の改善には生活習慣の見直しが大切

糖尿病のうち、約90%が2型糖尿病といわれています。2型糖尿病には高脂肪の食生活や運動不足、肥満などの生活習慣、加齢などが原因でなるといわれています。肥満ではないという場合でも、内臓脂肪の多い状態ではやはり糖尿病になりやすいので、内臓脂肪にも気をつける必要があります。
血糖値を上げないように、また血糖値をコントロールするためには、摂取エネルギーを減らした規則正しい食生活をする必要があります。またウォーキングなどの運動でエネルギーを消費することがよいといわれています。

手軽に血糖値を下げることができる食品

血糖値を下げたいけれど運動する時間をとるのが難しい、面倒なことをしてまでも続ける自信がないという場合には、食べるものを見直してみてはいかがでしょうか。
血糖値が高い人はミネラルが不足していると言われています。ミネラルは野菜に多く含まれています。積極的に摂取することで手軽に血糖値の上昇をおさえることができます。
一例をご紹介します。

・たまねぎ
ミネラルが豊富な野菜の1つです。
血栓予防や肝機能の向上などの効果もあるといわれています。

・海藻
食物繊維を多く含んでおり、食物の消化吸収をゆっくりする作用があります。血糖値の急激な上昇をおさえます

・酢卵
酢卵は昔から健康食品とされてきました。中でも血糖値を下げる効果があるとされています。毎日少しずつ飲むだけで血糖値の改善が期待できる、とても簡単な健康方法といえます。

酢卵とは?

酢卵は、古代ギリシアで治療薬として使用されていたという記録が残っているほど、昔から身体によいといわれています。酢に卵を殻のまま入れ、数日かけて殻を溶かして、全体を混ぜてできる飲み物です。
酢を使用しているので、唾液や胃液など消化酵素の分泌を促進し、糖質を分解してエネルギーに変える働きが期待できます。また、卵には細胞を活性化させる働きのあるレシチンが含まれており、殻に含まれたカルシウムも摂取できるといわれています。

なぜ酢卵が血糖値にいいといわれるのか

食後に血糖値が急激に増加すると、インスリンが大量に分泌されます。普段から血糖値が上がりやすい食事が多く、血糖値が急激に上がるような生活ばかり送っていると、インスリンを作っている膵臓が徐々に弱り始めます。膵臓が弱ってインスリンを作る力が落ちてくると、高い血糖値を下げることができなくなり、高血糖の状態が続いて糖尿病にかかりやすくなります。そのため、まずは血糖値が急上昇しないような生活をすることが大切です。

食後に血糖値が急激に増えないようにするためには、酢の摂取が適しているといわれています。酢に含まれている酢酸の働きで糖質の吸収がゆっくりになると考えられているためです。
実際に、食事のときに酢を15ml摂取すると血糖値の急激な上昇が避けられるという研究結果が、ミツカングループと昭和女子大の研究で証明されています。同様に、酢を含んだ飲料を日常的に飲むことで、内臓脂肪の減少や肥満の軽減にも効果があることが確認されています。
栄養価の高い卵と、身体の代謝を活発にするなどさまざまな健康によい働きのある酢の組み合わせが、糖尿病の改善につながっているといえるでしょう。